はやく
はやく
はやく・・・・・!!
ブー ブー
ヒロフミくん追ってるんですけど・・・
というか、走ってます!!!
なんか、なんか、探しているみたいで・・・
はやく・・・
解放されたいだろう?
なんとかヒロフミに声かけられんか?
ピッ
ほんまに、まさか、自殺せえへんやろな!?
わしが行ったところで、何もできへんけど・・・
違う
違う
はやく
はやく
走って
伝えてほしい
伝えてほしい
おじさんこっち!!
高い場所・・・
ブー ブー
ヒロフミ声かけたか!?
向かってるんや!
でもぼく・・・
どうしたらいいか分かりません・・・
まだヒロフミの気持ち知らんやろ?
わしらの早とちりだって考えられるわけや。
ひとまず落ち着こう。
連絡先知っとんのやろ!?
ちょっと電話してみます!!出るかわからないけど・・・
ピッ
ブー ブー
ブー ブー
・・・・ピッ
こんな時間にどこに行くのかなあって・・・
ちょっと前にすれ違ったから、せっかくだし、話したいことあってさ!
今、どこにいるの?
なんだー話したかったなあ!
良かったら遊びに行かない?あ、ほらあの、サングラスのおじさんがさ、すごいゲーム好きではまっててさ!ぼくも試しにやったらすごい面白かったんだよ!
たまにはさ!ストレスなんかぱーっと晴らしちゃおうよ!
ね!あいつらのことなんて、もう、ぱーっと!!
・・・コブン、ありがとう。
でも、ぼくはもう、辛い・・・。
ぼくで良ければ、話聞くからさ。
頼りないけど、少しでも話したらちょっとは気持ちも休まるよ!
今、どこ??ぼく行くからさ!!教えて!!
そうだ、もう、終わりにしよう。
これ以上誰にも迷惑かけないで、終わりにしよう。
辛いことも終わりにしよう。
走れ
叫べ
叫べ!!!!
ピッ
叫べ・・・
伝えてくれ!!!
叫んでくれ!!!!
私の代わりに!!!!
ドックンッッッ
…!!!?!
・・・・・!!!
ガッ!!
そうだ
そうだあなた・・・!!
私の声が聞こえるか?
私があなたの生きる道になる。
私があなたの生きる道だ。
信じてくれ・・・・。
私はあなたを愛している。
うっ・・ううっ・・・・
・・・・・っ
・・・・神さん・・・・。
生きることまで
やめたくなる世界なんやここは・・・・
せやけど・・・・
神さんどうかほんまに・・・・
生きたいと願う世界に変えてくれ・・・・。
タタタタタタ
ほんとに心配したよ!!!!
こんなじゃないよ!!!!
奴隷じゃないんだし!!
ほんでほんまに辛いんやったら、学校も行かなくてもええと思ってる。
ボコボコになっても、勝てばええんや。
キーンコーンカーンコーン
…
…
それからヒロフミは学校に行かなくなった。
お母さんにも話したらしい。
コブンはたまに、
ヒロフミの家に遊びに行く。
少し笑顔も増えてきたそうや。
学校も少し
落ち着いたとか…。
せやけど
この話には
まだ続きがあったんや。
思いもよらなかった
続きが…。
ミステリ編B fin