家族の問題は、
誰も立ち入ることができないのか…？
そうではない。
タタタタタタッ！！！
コブン
み、見てください！！！
オヤビン
…！！
オヤビン
お、おい！！！
オヤビン
それ、しまわんか、、
なあ？！
なあ？！
男
…。
…お前がそうしろって言ったんだろ？？
オヤビン
…！？
な、何ゆーてんのや…
な、何ゆーてんのや…
コブン
オヤビンさんはそんなこと言いません！
それよりもそのナイフ、しまいましょう？
それよりもそのナイフ、しまいましょう？
何があったかわかりませんが、犯罪は絶対しちゃだめですっ！！
男
…は？どっちが犯罪だよ。
誰も助けてくれなかったじゃないか。
誰も…
オヤビン
…！！
(この、黒いやつ…)
…みんな、同罪だ。
あなた、見えるのか…？
心の叫び、心の傷…
私はあの子をずっと見てきた。
助けようと働きかけた。
しかし、どうすることもできなかった…
…私は今でも助けたい。
オヤビン
…！！！
助けたいのだ…
サタンに縛られている、彼を…
…なんで…
ボコボコになってんのや…
…
だから解かなければならない。
せやから、背負うんか…？
ガッ ！！！
霊を救うために…
わしは…
どうしたら…
おじさん…
怖がらないで。
ぼくが責任をとるから…
愛で 解こう…。
オヤビン
お前、
ボロボロなんやなあ…。
ボロボロなんやなあ…。
は？
オヤビン
何があったかわしには分からんが、ナイフ持たなあかんほど追い詰められてるんやな…。
男
だから、これはお前が…！
オヤビン
わかった！その通りや！！
…！
オヤビン
そのナイフ、わしが渡してたんやったな！
嘘ついてすまんかった！脅すように指図したのはわしや。
嘘ついてすまんかった！脅すように指図したのはわしや。
コブン
え、オヤビンさん…
違いますよ…
オヤビン
違くない。
そうやろ？
そうやろ？
…。
オヤビン
ほな、そのナイフわしに返してくれ。
オヤビン
そんなん持ってたら疑われるやろ？
…わしに返した方がええんとちゃうか？？
…わしに返した方がええんとちゃうか？？
コブン
オヤビンさん！！
そんなことしたらオヤビンさんが！！
そんなことしたらオヤビンさんが！！
オヤビン
ほれ、渡せ！
そうしないとお前が捕まっちまう。
そうしないとお前が捕まっちまう。
オヤビン
渡すんや…！！
な、何言ってんだよ…
オヤビン
なぁ…
オヤビン
お前のこと神様が
子供の頃からずっと見ていたそうや。
子供の頃からずっと見ていたそうや。
…ほんでな、お前のこと助けたいって
今でも思ってるそうや。
ボロボロのお前を…
あなた…
戻ってきなさい…
警察
おいそこ！！何やってるんだ！！！
…！！！
くっ！！
タタタタタッ…
…
…
…
神さん…
解かれたんやろか…
…
オヤビン
…はぁ、散々だったの。
あんなに取り調べさせられるとは。
あんなに取り調べさせられるとは。
コブン
…は、はい。
オヤビン
でも幸いあの警察来てくれたから
話が早かった。
話が早かった。
コブン
「だからグラサンは危ない」って言ってましたね。
オヤビン
今回グラサンのせいでこうなったんやないのにの…
コブン
結局、あの人じゃなかったんですね、
殺害予告…。
殺害予告…。
オヤビン
そうみたいやな…。噂だけは知ってたみたいやけど…。
コブン
あの人、今後どうなっちゃうんだろ…。
オヤビン
もし病気してたら、医療に繋げてもらえるんやないかな…。
それだけでは、解決せえへんかもしれへんけど…。
コブン
…。
コブン
…それにしてもオヤビンさん、どうしてあんなこと言ったんですか…？
オヤビン
あんなことって？
コブン
ほら、ナイフのこと…
オヤビン
ああ…。
…愛で解かないといけない…
オヤビン
ようわからん、ようわからんけど…
…
…
…わしは今日、何を見たんや…。
オヤビン
…。
コブン
オヤビンさん、大丈夫ですか？顔色が悪いような…
オヤビン
気のせいやろ！それよりもコブン、かばってくれて助かったで。ありがとうな。
コブン
え？！あ、いやいや、だってホントのことじゃないですか！
オヤビン
ま、そやな！
コブン
そやなって（笑）
オヤビン
いやあしかし、あのままナイフ受け取ってたら、本気で捕まってたかもしれへんな、ははは！
コブン
ちょ、そこ笑うとこじゃないでしょうーー！？！
それから、あの噂はあっという間に忘れ去られた…。
元々何もなかったかのように、
今は誰もその話をしない。
でも、忘れてええんやろか…。
彼は今、
どうしてるやろか…。
オヤビン
そういえば、結局あの子供の言う通りになったの…。
…
ミステリ編A fin
