オヤビンとコブン

闘争編A③「分からなければ」

>>闘争編A②

 

 

 

 

 width=…ゴロゴロ…

 

おばあさん
おばあさん
降りそうね…

 

おばあさん
おばあさん
…今日はもう会えないかしら…

 

 

 

おばあさん
おばあさん
(…あの子 今日は一人ね…)

 

おばあさん
おばあさん

 

おばあさん
おばあさん
(もういつ来れるかわからないし…)

 

 

ザッ…

 

 

 

 

ザ…ザ…っ

 

 

 

おばあさん
おばあさん
あの…

 

…!

おばあさん
おばあさん
いきなりごめんね…
暗い顔してたから声かけたくなっちゃって…
おばあさん
おばあさん
…何かあったのかしら…?
少女
少女
…別に…
おばあさん
おばあさん
…そう…?

 

おばあさん
おばあさん
…あら、雨が降ってきたわね
おばあさん
おばあさん
傘、持ってる?
少女
少女
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
もしよかったら
少女
少女
おばさん…
おばあさん
おばあさん
え…?

 

 

 

…長生きしてなんか意味あった…?

 

 

 

おばあさん
おばあさん
…!
おばあさん
おばあさん
…それは…
おばあさん
おばあさん
…!

 

おばあさん
おばあさん
…ちょっと…!

 

 

 

 

タタタタタ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オヤビン
オヤビン
あかん、降ってきた…
傘置いてきてしまったの…

 

ピーポーピーポーピー…

 

オヤビン
オヤビン
…救急車…
なんかあったんかな…

 

 

 

 

ザワッ…!!!

オヤビン
オヤビン
…!
オヤビン
オヤビン
…なんや…あれ…

 

 

 

 

 

 

おじさん…見えてますか?

 

 

 

!!

オヤビン
オヤビン
な…!久しぶりやな…
(今日は子供の姿か…)
少年
少年
見えてるんですか…?
少年
少年
黒いの…
オヤビン
オヤビン
…!
オヤビン
オヤビン
…わしが見えてんの、知っとんのか…?

 

 

オヤビン
オヤビン
…っ
少年
少年
さん…
頭痛まだ治らないんですね…?
オヤビン
オヤビン
…まあな…
それよりお前今までどこにおったんや?
少年
少年
いつもおじさんのそばにいましたよ!
オヤビン
オヤビン
(…それは怖いの…)
少年
少年
…おじさん
先程の救急車、見ましたか?
オヤビン
オヤビン
ああ…
何があったかはわからんが
嫌な気配はしたの…
少年
少年
少年
少年
自殺未遂です
オヤビン
オヤビン
え…!?
少年
少年
でも、なんとか
防げました…
オヤビン
オヤビン
ふ、防いだんか??
少年
少年
神様は命を守ろうと
天使や万物を総動員して守られるんです…
オヤビン
オヤビン
そ、そうなんか…
少年
少年
でもすべての命を守れるわけではありません…
オヤビン
オヤビン

 

 

 

 

サァァァァァァァァ…

 

少年
少年
…覚えてますか…?
オヤビン
オヤビン
ああ…
あの時も、救えんかったな…
オヤビン
オヤビン
最大限神さんやキリストが頑張っても
救えん命があるってことやろ…?
少年
少年
少年
少年
…はい…
オヤビン
オヤビン
…それはなんとなく分かった…
オヤビン
オヤビン
…そういう助けられへん命を救うためにも
キリストがまた来る必要があるってことなんか…?
少年
少年
…そうです…。
肉体があるのとないのとでは
人間へ働きかけられるスピードも違いますから…
オヤビン
オヤビン
…なるほど…
オヤビン
オヤビン
でも、どんなに御子に肉体があったとしても
キリストが死んだら、また働きかけるの難しくなるんやろ?
少年
少年
…そうです…
イエス様はそうでした…
オヤビン
オヤビン
2000年経って
ようやく会えたのに…
オヤビン
オヤビン
…ようやく会えたのに
殺されたんやな…
少年
少年
少年
少年
…でもおじさん…
出会えた時とても嬉しかったんですよ
オヤビン
オヤビン
え?
少年
少年
…待ちに待った人たちに出会える喜びって
とても大きいんです。
それまでずっと待っていた分…
オヤビン
オヤビン
少年
少年
おじさんは、誰かに会いたいのに
会えなかった経験とかありますか?
オヤビン
オヤビン
…うーん、せやなあ…
オヤビン
オヤビン
親父の最期、生きている間に会えんかったのは
辛かったかもな…
少年
少年
少年
少年
またお父さんに会えるなら、
おじさんは嬉しいですか?
オヤビン
オヤビン
オヤビン
オヤビン
せやな…嬉しいかもしれへん
少年
少年
少年
少年
また会えるなら嬉しい…
神様も、御子も、同じなんです
オヤビン
オヤビン
少年
少年
愛する人に会えるのを、ずっと待っています
少年
少年
…たとえ殺されるかもしれない現実があるんだとしても
愛する人に会える喜びには変えられません…
オヤビン
オヤビン
少年
少年
…この時代も
待っている人がいるんです
オヤビン
オヤビン
キリストがもう一度来ることをか?
少年
少年
はい…
少年
少年
過去、ユダヤ人が神様が来ることを心待ちにしていたように
今も心待ちに待っている人がいるんです…
少年
少年
しかし、どんなに心待ちに待っていても
”正しく知らなければ”過去のようにうまく迎えられません
オヤビン
オヤビン
…再臨の時も同じということなんか?
少年
少年
「歴史は繰り返す」
…そう学びましたよね?
オヤビン
オヤビン
…!
オヤビン
オヤビン
…待て、そしたら再臨のときも上手くキリストを迎えられんことがあるっちゅーことか?
少年
少年
オヤビン
オヤビン
もしそうなることがわかってるんやとしても、
神さんは御子とキリストを送るんか??

 

 

 


会う目的があるんです…

 

…目的…?

 

少年
少年
そうです…。どんなに危険な状態だとしても、会わなければ目的を果たすことができないんです
オヤビン
オヤビン
会わなければ目的を果たせない…?
少年
少年
イエス様も、その時代、
十字架につけられながらも目的を果たしたんです
オヤビン
オヤビン
…何を果たしたんや…?
少年
少年
…地上に”道”をつくることです
オヤビン
オヤビン
道…?道ってなんや??
少年
少年
人間が神様と繋がる道です
少年
少年
そしてキリストは”道”そのものになったんです
オヤビン
オヤビン
…?
少年
少年
イエスは彼に言われた、「わたしは道であり、真理であり、命である。
だれでもわたしによらないでは、父のみもとに行くことはできない」
オヤビン
オヤビン
…それって
少年
少年
ヨハネによる福音書、14章6節に書かれている御言葉です。
少年
少年
おじさん…神様がただ殺されるために
愛する息子のような御子を地上に送るでしょうか?
少年
少年
イエス様は4000年ぶりにようやく現れた
貴重な御子の身体なんです。
そんな方を、ただ殺されるために送るでしょうか?
オヤビン
オヤビン
…いや…そうは思わんが…
オヤビン
オヤビン
イエスは神のみもとに人間を繋げる道になったことで、目的を果たしたってことなんか…
少年
少年
…それが”本来の大きな目的を成すため”に
あまりにも必要だったんです…
オヤビン
オヤビン
”本来の大きな目的”…
オヤビン
オヤビン
再び来る目的は、
その”大きな目的を果たすため”に来るっちゅーことか?
少年
少年
そうです
少年
少年
だから地上でどんな戦いがあるんだとしても
神様はもう一度キリストを送ります
オヤビン
オヤビン
どんな戦いがあるんだとしても…?
戦いは前提なんか…
少年
少年
はい…
少年
少年
戦いは
”知らない限り”続きますから…

 

 

 

 

ケ…ッッ

 


…!!

 

 

 

 

サァァァァァァァァ…

オヤビン
オヤビン
い…いない…
オヤビン
オヤビン
…は…!!
オヤビン
オヤビン
あ、あれ…!?
(あいつも消えた…!?)
オヤビン
オヤビン
…ああ…っ
まだ聞きたいことたくさんあるんやけど…!!

 

ブッブー

オヤビン
オヤビン
 …っ…麦わらか…

 

 

お疲れさまです!

今日は新しい方向から
”キリストの再臨”について触れますね!
前回、「御言葉が火」だとお伝えしましたが
なぜこの話をしたのかというと
「歴史は繰り返す」からです。

そして”再臨の時代”にも当時の状況が当てはまるということを
覚えておいてください。

今日の聖句はこちらです。

この世の支配者たちのうちで、この知恵を知っていた者は、
ひとりもいなかった。もし知っていたなら、
栄光の主を十字架につけはしなかったであろう。
(コリント人への第一の手紙2:8)

この聖句を通して、
どんなに”知る”ことが大きいのかわかるでしょうか…?

もし当時の支配者たちが御言葉を正しく理解していたならば、
イエス様のことを救い主だとわかって、十字架につけることもなかったし、

神様が本来果たそうとしていた約束を、
もっと良い形で成就することもできたのです。

また深いことについては後日またお伝えしますね!

オヤビン
オヤビン

 

オヤビン
オヤビン
オヤビン
オヤビン
…もし知っていたなら、十字架につけんかった…
オヤビン
オヤビン
そして本来の約束をもっと良い形で成就できた…
オヤビン
オヤビン
せやけどそれができなくなったのは
”知らんかった”から…
オヤビン
オヤビン

 

 

 

”火”ひとつの御言葉も

正しく知らんことで
誤解して
争いの火種になるように…

 

 

 

 

 

 

”知らない限り”
戦いは続いてしまう ってことか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン
(…今日もおばあさん いなかったなあ…)
コブン
コブン
(神様…ほんとにまた会えるかな…
梅雨が終わるのいつになるんだろ…)
コブン
コブン
…あ、麦わらさんから来てた…!

この世の支配者たちのうちで、この知恵を知っていた者は、
ひとりもいなかった。もし知っていたなら、
栄光の主を十字架につけはしなかったであろう。
(コリント人への第一の手紙2:8)

コブン
コブン
コブン
コブン
…知らなくて、十字架に…か…

 

 

ペラ…

 

コブン
コブン
(神様…戦争が起こるのも、
互いに理解できなくて、歩み寄れなくて起こってしまうんですよね…)

 

コブン
コブン
(時には一方的で、欲と権利を振りかざして始まってしまう…
そして、始まった戦争に、多くの知らない人が巻き込まれて
犠牲になる…)

 

 

 

 

「あの時代、
命は”消耗品”にすぎなかった…」

 

 

コブン
コブン
(…消耗品…か…
戦争は価値ある存在も消耗品のように変えてしまうんだな…)
コブン
コブン
(キリストも、そんなふうに扱われてたのか…)

 

 

 

 

コブン
コブン
(…いじめも、そうだよな…)
コブン
コブン
(…でもナリヒサくんもミツキくんも…
何か事情を抱えていた…)
コブン
コブン
(…でも互いの事情を知らなくて、いつの間にか溝が深まって…争う…)
コブン
コブン
コブン
コブン
はあ…
祈りたくなっちゃったな…

 

 

 

 

…神様…
ぼく、もう争いごと、嫌です…
悲しみばかりです…

 

 

でも…
またキリストを送って
こんなぼくたちを救おうとされるんですよね…?

 

 

…でも、もしまたキリストが
十字架につけられるようなことになったら
どうですか…?

神様はそれでも人間に会いたいですか…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…それでも会うだろう…

 

 

 

あなたたちに会おうと
約束したのだ…

目的を成すために…

 

 

 

 

 

 

(目的…?)

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン
あ…!
コブン
コブン
あれ…

 

 

 

 

 

コブン
コブン
雨、やんでる…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はあ…はあ…はあ…っ

 

 

 

もしかしていたりしないかな…!

 

神様…!

 

はあ…はあっ!!

 

 

…っ

 

 

 

 

コブン
コブン
…っ
コブン
コブン
……やっぱりいない、か…

 

 

 

 

 

 

 

はあ…

 

 

 

イタタタタ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン
…!
おばあさん
おばあさん
あら…
コブン
コブン
…っ
コブン
コブン
ぼく、手伝いますね…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン
おばあさん、腰大丈夫ですか…?
おばあさん
おばあさん
ええ。また助けてもらっちゃったわね…
コブン
コブン
ははは、2回もだなんて
神様が助けてくれたみたいです
おばあさん
おばあさん
…そうかしらね…
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
…さて、この前の続きの話、しないとね
コブン
コブン
あ、教えてもらえるんですか!
おばあさん
おばあさん
もちろんよ
コブン
コブン
…おばあさんの約束の話…

 

コブン
コブン
…あ、作って来られたんですね!
おばあさん
おばあさん
…そう…
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
…約束をした場所…この公園だったの。
昔はただの山の空き地だったんだけどね…
おばあさん
おばあさん
この人形を手渡した人と
約束をしたの…
コブン
コブン
へえ…!どんな約束を…?
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
その人はね、
ちょうどあなたと同じくらいの年齢だった…
私は当時中学に入ったばかりだったけれど。
戦局が傾くにつれて、工場に出入りして
軍部の仕事を手伝うこともあってね…
おばあさん
おばあさん
それでもお国のために働くことが
私の誇りだったし
日本は勝てると信じていたの…
おばあさん
おばあさん
だけど…
コブン
コブン
…だけど…?
おばあさん
おばあさん
…この空き地でね
一人の青年と会ってね
おばあさん
おばあさん
…すごく暗い顔をしていたの…
おばあさん
おばあさん
私、軍人さんはみんな凛としている印象があったし、
この山を飛ぶ飛行兵たちはみんなかっこよかったのよ…
勇敢で、大胆で…
おばあさん
おばあさん
けれど、ここで出会った軍人さんは
とても暗い顔をして
悲しげで、眉間にシワを寄せていてね…
あっけに取られてじーっと眺めてしまって…
おばあさん
おばあさん
それで…
ちょっと心配になって声をかけたの
コブン
コブン
声を、ですか…!
おばあさん
おばあさん
そう…
「具合でも悪いんですか?」て
コブン
コブン
…はい…
おばあさん
おばあさん
そしたら…
ぎょっとしてた…

 

 

 

 

 

 

おばあさん
おばあさん
二人してね
コブン
コブン
へえ(笑)
おばあさん
おばあさん
そして少しだけお話したの…

 

 

 

 

おばあさん
おばあさん
なんだか妙に心にひっかかってしまって
何度も聞いてしまったのよね…
コブン
コブン
へえ…すごいですね…
おばあさん
おばあさん
そういう性分なの、わたし…
おばあさん
おばあさん
そしたら案の定また暗い顔をして話してくれたの…

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン
…特攻隊に…
おばあさん
おばあさん
そう…
おばあさん
おばあさん
その時、とても複雑な気持ちだった…
新聞では英雄として書かれている人が
目の前で、死を待っていると思うと
幼いながら気持ちが重たくなってね…
おばあさん
おばあさん
どうしてこの人が
死なないといけないのだろうって
はじめてちゃんと考えたの…
おばあさん
おばあさん
もちろんお国のためではあるけれど…
なぜただ死ぬしかない選択を
選ぶしかないのかなって…
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
若くても
それしか選択できない現実が
どれほど辛かったでしょうね…
コブン
コブン
コブン
コブン
死ぬしかない現実…
コブン
コブン
…そんなのぼくには、耐えられないと思います
おばあさん
おばあさん

 

 

 

 

 

…彼も、そうだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン
コブン
コブン
それが、心からの声ですね…
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
私もね、怖いんだって言われてようやく、彼の真実な気持ちがわかった…
おばあさん
おばあさん
そうしたらだんだん胸が熱くなってきて…
このままこの人、戦地に行ってただ死んでしまうのかと思ったら
あまりにもこみ上げてきて…
おばあさん
おばあさん
そうしてたまらず話したの…

 

 

 

 

 

…私はとっさに
ポケットに手を入れて…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その熱い想いのまま
約束したのよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン
…!
おばあさん
おばあさん
あんなこと当時
言っちゃいけなかったのかもしれないんだけど…
気づいたらそう話していた

 

 

 

 

 

 

でも…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は答えたの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おばあさん
おばあさん
ウソみたいな明るい笑顔で
コブン
コブン
おばあさん
おばあさん
…そして最後の彼の言葉を
今も忘れずにいるの…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おばあさん
おばあさん
また会いましょうなんて、よく言ったものよねえ…叶いっこないのに…
コブン
コブン
コブン
コブン
…それが二人の、約束だったんですね…
おばあさん
おばあさん
…無茶な約束よ…
コブン
コブン
会うことが、約束…
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
その後、 ここも空襲で焼け野原になってね…
おばあさん
おばあさん
私も 死ぬかと思ったけれども、奇跡的に生き延びることができた…

 

 

 

 

 

でも待っていたのは、現実だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

ブツ…ブツブツ…

 

 

 

朕深ク 世界ノ大勢卜

帝国ノ現状トニ鑑(かんが)ミ…

(私は深く
世界の大勢と日本の現状を考えて)

 

 

非常ノ措置ヲ以テ

時局ヲ収拾セムト欲シ

(特別な方法で
この事態を収拾しようと思い)

 

 

茲(ここ)二忠良ナル爾(なんじ)臣民二告グ…

(ここに忠義を持った
国民に告げます…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おばあさん
おばあさん
…あの放送を聞いて、私の中でいろんなことが崩れてしまった…
おばあさん
おばあさん
信じていたすべてのことが…終わった瞬間だった…
おばあさん
おばあさん
…そしてあの軍人さんも…
きっと生きては帰れないだろうって思った
コブン
コブン
おばあさん
おばあさん
…だけど心の底で、淡い期待も抱いたの…
「私も生き延びたんだから、もしかしたら」って…
おばあさん
おばあさん
…でも、やっぱり、亡くなってしまったんでしょうね…
いくら待っていても、彼は戻ってこない…
コブン
コブン
その人に関する情報は…
おばあさん
おばあさん
…なにもないわ。
名前も、住んでる場所もわからない…
いち軍人として存在して、忘れ去られた…
おばあさん
おばあさん
もしかしたら
彼のことを覚えているのは、私だけかもしれないわね…
コブン
コブン
おばあさん
おばあさん
…あんなに若かったのに
特攻なんて行かされてね…
コブン
コブン
…特攻は志願して行ったと書かれていますが…
強制的に行かされた人もいたんだと聞きました…
おばあさん
おばあさん
…そう…命令は絶対。
逆らうことはできず、
彼らは行くしかなかった。
おばあさん
おばあさん
指導者の言いなりになるしかなかったから
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
…だから私、あなたに話したの

 

 

 

 

あなたはしっかり勉強して
偉くなってもらわなくちゃってね…

 

コブン
コブン
…!
おばあさん
おばあさん
若くて純朴でやさしいあなたにこそ、
勉強して、この国を引っ張っていってほしいと思ったの
コブン
コブン
…そんな想いで…
おばあさん
おばあさん
…そう。
おばあさん
おばあさん
戦時中は正しい情報なんてなくて、
ひたすら指導者たちが流す都合の良い情報ばかりを
聞いていた。
おばあさん
おばあさん
知らないままだと
言いなりになるしかなかった。
おばあさん
おばあさん
そしてその情報で思想がつくられるから、
戦争を止めることもできず
大切な命を守ることもできなかった…
おばあさん
おばあさん
自分が生きていくためにも
また、弱い立場の人が生きていくためにも
”知っていること”が大きな武器になるから…

あなたは勉強して偉くなって、もう二度と
あの青年のように死ぬ人がいない社会をつくってほしい

コブン
コブン
コブン
コブン
…その言葉、心に刻みます…

 

 

 

 

 

 

 

この世の支配者たちのうちで、

この知恵を知っていた者は、

ひとりもいなかった。

 

 

もし知っていたなら、

栄光の主を十字架に

つけはしなかったであろう。

 

 

 

 

…繋がる話なんだ…

 

 

 

 

…もしこの世の支配者たちが
正しい思想を持っていたら…

こんなに多くの人が
死ななくてよかった…

 

 

イエス様の時代も

御言葉を正しく知っていたら
救ってくださるメシアとわかって
キリストを殺すこともなかった…

 

 

 

でも

 

”知らない”から
間違った思想で、
死ぬことになった…

 

 

 

 

知っていることが
そんなにも大きいから

 

 

 

「”火”がすでに
燃えていたら
どんなに良かったのか」って

 

 

イエス様は
話したのかな…

 

 

 

おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
…さあて、約束を果たしたから
そろそろ帰らないとね。もう夕方…
コブン
コブン
え、あ、そうですね…!いつの間に…
おばあさん
おばあさん
最後、晴れてよかった…
あなたにも会えたし…
コブン
コブン
…最後ですか…?
おばあさん
おばあさん
…そう、今日で最後…
コブン
コブン
あの、それって…
おばあさん
おばあさん
私ね、もうこの町を離れないといけないの
コブン
コブン
え!!
おばあさん
おばあさん
私の妹が、どうしても一人でいるなってうるさくて…
ホームに入ることになったのよ
コブン
コブン
そ、そうなんですか!!?
おばあさん
おばあさん
そう…だから今日会えなかったら
もしかして会えなかったのかもしれないけれども…
腰が痛くて動けなくなっちゃってねえ…
コブン
コブン
コブン
コブン
やっぱり…神様が願いを叶えてくださったのかな…
おばあさん
おばあさん
え?
コブン
コブン
…ぼく…神様にお祈りしてたんです。
おばあさんに会えるようにって…
おばあさん
おばあさん
…そうだったの…
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
私、 あなたに会った時ね
もしかして約束が叶ったのかなって思ったの
コブン
コブン
約束?
おばあさん
おばあさん
そう…
おばあさん
おばあさん
ぼくちゃん、あの人と似てたから…
コブン
コブン
…ここで出会った人と…?
おばあさん
おばあさん
雰囲気がとてもよく似ていてね…純粋なところとか…
コブン
コブン
おばあさん
おばあさん
もしかしたら神様が、あなたと出会うことを通して
”彼との約束を叶えてくれた”のかもしれない…
コブン
コブン

 

 

 

 

 

…それでも会うだろう…

 

あなたたちに会おうと
約束したのだ…

目的を成すために…

 

 

 

御子は

目的を成すために

ぼくたちに会おうとしている…

 

 

 

 

…!

 

…もし…そうなのだとしたら…

おばあさんが
”ぼくと出会うこと”で

約束が成されるならば…

 

 

 

 

ぼくは

おばあさんに

伝えるべきことが

まだ あるんじゃないか…?

 

 

 

 

 

コブン
コブン
コブン
コブン
…あの…!
おばあさん
おばあさん
…ん?
コブン
コブン
その…おばあさんが感じたように…もし神様が約束を叶えてくださったならば…
おばあさん
おばあさん
え…?
コブン
コブン
…もし…もし…
ぼくがおばあさんに会うことで、願いが叶ったと感じるならば…

 

コブン
コブン
きっと神様が、ぼくを通して
おばあさんに会いたかったんだと思うんです…
おばあさん
おばあさん
…え…神様が…?
コブン
コブン
…っ
コブン
コブン
…えっと…ちょっと意味、わからないですよね…
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
でも、…神様にもそういう、
会いたいと思う気持ちがあるのね…?
コブン
コブン
は…はい…!
おばあさんがずっと軍人さんを待っていたように
神様もおばあさんに会うために、長い間待っていたんです!
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
…不思議なお話ね…
おばあさん
おばあさん
…とてもじゃないけど…
神様がそう願っていること
思いもつかなかったわ…
コブン
コブン
そ、そうですよね…!ぼくもそうでした!
コブン
コブン
…でも神様は、
ぼくたち人間と出会う日を、聖書の中で約束されているんです…!
おばあさん
おばあさん
…へえ…聖書に…?
コブン
コブン
知らなかったですよね…
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
…本当にそうならば、会ってみたいわねえ…
コブン
コブン

 

 

 

 

 

 

もう

こんなに長い時間が

経ってしまったのだな…

 

 

 

 

あなたに出会う時が来るまで

 

長く長い時間が経過した…

 

 

 

十字架を背負ってから

 

もう2000年以上経ったのだ

 

 

 

 

 

”また 会いに来た”

 

 

 

 

あなたも長く待ち
会いたい人がいたように

 

私ももう一度会うことを
どんなに切望したか…

 

 

 

 

 

 

 

 

私を知る知識が

”火のように燃えてくれたら”と

どんなに願ったか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし…

 

 

会いに来ても

 

 

 

 

 

わからないのだな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おばあさん
おばあさん
…そろそろ
行かないと…
コブン
コブン
コブン
コブン
…もう、本当にお別れなんですね…
おばあさん
おばあさん
そうね…寂しいけれど…
おばあさん
おばあさん
でもまた、どこかで会えると信じているわ…
コブン
コブン
コブン
コブン
…はい

 

 

 

 

 

おばあさん
おばあさん
…そうだ、ぼくちゃん

 

コブン
コブン
あ、いただいていいんですか?
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
…ひとつ…お願いがあって…
コブン
コブン
お願いですか…?
おばあさん
おばあさん
おばあさん
おばあさん
この人形は、私の願いが入っているの…
おばあさん
おばあさん
”若い子たちに、力強く生きてほしい”という…
コブン
コブン
…はい…
おばあさん
おばあさん
その想いと一緒に
渡してほしい子がいるの…
コブン
コブン
え…?

 

 

 

 

彼と同じ道を辿らないように…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン

 

 

 

 

詳細…教えていただけますか…?

 

 

 

 

 

 

ザ…っ

オヤビン
オヤビン
おーいなにやっとんのやー?
コブン
コブン
あ、オヤビンさん!!ちょうどよかった!!
コブン
コブン
人形くださった方、この方ですよ〜!
オヤビン
オヤビン
え?ばあさんの話?
コブン
コブン
今大事な話していて!是非こちらに!!
オヤビン
オヤビン
あ…?ああ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“正しく知らなければ”

願うものが前に来ても

わからない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから

私は 続けて

”火”を投じるだろう

 

 

 

 

私の肉体を通して

伝えるだろう

 

 

 

 

 

 

そうしてこそ

 

 

あなたたちが

誠に”生きる”から

 

 

 

 

 

 

 

 

それが
私の”目的”だから…

 

 

 

 

 

 

 

 

いつか

わかる時が来る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ


この無知な
戦いは

続くのだな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうっ全部…めちゃくちゃだ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”火”が燃えるまでは…

 

 

 

 

 

 

 

 

闘争編A fin
(Bに続く)

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ABOUT ME
麦わら
麦わら
東京都民。社会問題を扱いながら漫画やアニメを作っています。オヤビンたちと共に夢に向かって歩む毎日です。
オヤビンとコブンを描いてくれました!ほんまにありがとう!
もし描いてくださった方いましたら…

お問い合わせページにてご連絡ください✨
らくがきでも全然大丈夫です‼←
Galleryページにて掲載させていただきます^^