こんにちは!麦わらです。
制作日記、今日は帰省編(とくに最終話)に込めた想いについて語ります^^
あ、アニメ更新しましたので、ぜひ見たあとに読んでもらえると、味わいが増すと思います笑 順番はどっちでもいいですけどね…笑
帰省編の夜景に込めたもの
私がもっとも好きなシーンはこちらです。
オヤビンが夜景を眺めるシーンです。
なぜ好きなのか…
夜景には深い経緯が”ある”からです。
正式に言えば”できた”と言いましょうか…。
…
東京の夜景…美しいですよね。
しかし、ただ美しいだけではないのが夜景だと思います。
帰省編の漫画を作っていた時、なぜこのシーンを描いたのか、
今では思い出せません。
でも物語上で夜景を描いたのは他でもなく
「みんなもまだ、働いとんのか…」
この言葉につなぐためでした。
…
物語を知らない方のために、少しだけ説明をつけます。
帰省編最終話ではオヤビンの過去が扱われます。
当時、オヤビンは過酷な労働環境で働いていました。
毎日長時間労働、終電近い残業が強いられていました。上司も厳しく、理不尽に仕事を押し付けられ、日々の仕事量をこなすのも辛く、ノルマの厳しい大変な職場環境だったんですね。
ある日もオヤビンは、夜11時近くまで働いて、遅い夕飯(カップラーメン)を食べます。
そして食べたあと、彼は外を見るんですね。すると、夜景が見える。
それを見てオヤビンは…
「みんなもまだ、働いとんのか…」とつぶやきます。
…ぼそっとつぶやく些細な言葉…
漫画を書いていたあの頃はまだ、
このシーンに深い想い入れがあったわけではなかったのですが
約一年経って、帰省編をアニメ化する過程で
深い経緯ができたのです。
夜景と過労 重なる”絶望”
「電通過労死から4年」という2019年に書かれた記事(引用:AERA dot.より)を読みました。
長時間労働などによる過酷な職場環境を苦に自殺してしまった、高橋まつりさんに関する記事でした。献身的でとてもお母さん想いのまつりさんのやりとりを見て、悔しい気持ちになりました。
…記事にこんな文面があります。
「わたしたちの深夜の仕事が東京の夜景を作っているんだよ」
これはとある建物から眺めた「東京の夜景」です。
(映像から引用したので汚い…^^;笑)
帰省編をアニメ化する過程で、見るようになりました。
最初は美しいな、と思って見ていました。
しかし東京方面を見た時。
遠くの方まで赤い光が点滅しているのを見た時…
だんだんと気持ちが重くなってきたのです…。
その時私は神様に尋ねました。
「神様、こんなにたくさんの人がいます…。
苦しんでいる人がたくさんいます。
私は今作品を描いていますが、この多くの人たちに神様の愛を
伝えることができるでしょうか。
…果たしてこの作品は、少しでも力になるのでしょうか…。」
…私は自信がまた、なくなりそうになっていました…。
いやでも、今までの様々な経緯があるから、昔のように「これからも描く必要あるのか」とかそういうことは考えません…。
ただ…あの多くの光を見て、すごく心が弱くなっていました・・。
もはや単純にキレイだなと夜景を眺めることができませんでした。
夜景の中に、どれほどたくさん苦しんでいる人がいるのか…。
そう思っていたとき、今までには感じたことのないほど、
心がズシンと重たくなっていました。
なんというか…気持ちがただ重たくて、何も考えられない状態でした。
それで気持ちを整理したくなって、その場で絵を描きました。
それがこの絵です…。
表と裏がありますが…後ろ姿が最初に描いた絵です…。
オヤビンがいますが、(おわかりの通り)
自分を象徴してます…
でもまさにこんな表情をしていたんです…。
そのあとその場で祈りました。
日本のためにも祈り、自分の気持ちの整理がしたくて
祈りました…。
オヤビンを通して、少しでも神様の心情を届け、みんなの苦しい心が解かれるように。
最後まで必ず書きますからと話しました。
しかし…
なぜか、この重みは拭われませんでした。
むしろ一層重くなっている…。。。
まるで30キロの分銅が心に、文字とおり「ズシン」と置かれてしまって
なんでこんな気持になるんだろうと、すごく疑問でした…。
去る前にもう一度夜景を見ましたが…
到底見ていられませんでした。
当時はわかりませんでした。
どうしてこんなに気持ちが重くなってしまったのか…。
しかしその後、いろいろなエピソードがあって、
少しばかりわかるようになったんです。
その一つが…
私も…
「オヤビンと同じく、
夜景を見て”絶望”してしまった」ということでした。
…
その後、リリー氏とオヤビンの過去シーンに取り掛かることになったのですが、
ちょうどオヤビンが「夜景を見るシーン」まで完成しました。
その夜景のシーンを自分で描いて作ったわけですけれども、
実はその時、気づかなかったんですね。
でも、
リリー氏が映像にしてくれたのを見て、
夜景の話題になったときに、気付かされました…。
「このシーン、あの時と同じだ…」
すごく、客観的に、見えたんですね…その時。
デジャブという言葉がぴったりくるといいますか…
まったく同じ光景だったんです。
私が見た東京の夜景と、オヤビンが見た夜景が…
オヤビンが感じていた気持ちと、
自分が感じていた気持ちが重なったんです。
”絶望”…だったのです。
でもなぜかアニメになった夜景のシーンを見た時、
ものすごく、客観的に、深く映りました。
…
…
その日は水曜日の夜でした。
制作を一旦終えた私たちは、一度御言葉を聞くことにしました。
その説教の中で、こんな話がありました。
「みんな、私に神様がこれだけ言いたいことがあるように、みなさんにも言いたいことがあると知らなければいけません。だから、みなさんも祈ってください。どれほど神様が多くのことを話されるか。…」
…その御言葉が一番深く残りました。
そして改めて出来上がった映像を見てみたんですね…。
このシーンを…
さっきも見たシーンでした。
しかし、なぜかあまりにも衝撃的に深く、
この夜景が脳に突き刺さりました…。
「みなさんにも言いたいことがあると知らなければいけません。」
「どれほど神様が多くのことを話されるか。」
ものすごい衝撃でした。
…どう表現していいか分からないくらい…
あまりにもドキリと、はっ!となったのです…。
「神様が”言いたいことがある”」
「言いたいことがある…」その言葉が私の心に何度も響きました。
そしてはっきりと悟りました。
「ああ、そうだ、
だからこそ私が描かないといけないじゃないか」
「だからこそ私が描かないといけないじゃないか」
…本当に不思議です…。
同じ”絶望するシーン”を見たのに
真逆の感情が出てきたんです。
あのときは、心が辛く重苦しくて立ち上がれないくらいだったのに…
その時はむしろその重苦しさが反動になって、
これが「自分の”使命”なんだ」と
強く感じてしまったんです。
ドンデン返しも甚だしいです…。←
そして
おいおい泣きました。笑
恐ろしいほど泣きました、あの夜…笑
…そして
泣きながら深く悟ったんです。
あの時、夜景を見て感じた
重苦しい気持ちは、
自分の気持ちもあったけど
神様の気持ちも入っていたんだな…
神様は、
私が自信をなくして絶望しているのを見て、
神様も重い気持ちになったんだな…
だからあんなに重たかったんだ。
…
だからこそ「伝えなくちゃ」
伝えてその重い心を”軽く”してさしあげなくちゃ。
…
どうしてこんな悟りになったのか…
不思議ですよね…。
私は想像以上に自信がなくて、弱い人間です。
あの時、重い気持ちになった自分が、
ひどく情けなくなりました。
夜景を見た後、心が重くなった経緯について
ずっと祈っていました。
しかし、
そうした過程の中で、
神様は
私の心を変えてしまいました…。
やはり続けるべきことに関して、
神様は立ち上がらせてくださる…。
…
「わたしたちの深夜の仕事が東京の夜景を作っているんだよ」
この記事は、そのようにして泣いた後に見つけた記事でしたから、
あまりにも心に刺さりました。
そうだ。
もう絶対にこんな事件があってはいけないし、あってほしくない…。
そして
「生きる意味もわからないまま、
ひたすら働いて生きるしかない」
そう思っている方へ
帰省編を通して
必ず伝えよう。
…
…
実は夜景に関してはもうひとつ、話せなかったエピソードがあります。
そのエピソードが、実は、ある意味ではとても核心であり、
私が夜景を見てもっとも熱く悟ったベースとなる経緯でもありますが、また時が来たらお話しますね!笑
でもそのときにはまた、
いろんなエピソードが生まれているんだろうな…笑